アオアシのもう一人の主人公とも言える(?)エスペリオンユースの監督、福田達也。
海外を渡り歩いてきたその経歴や、異色の指導方法が目を引きますが、モデルとなった人物はいるのか?
調べてみると、どうやら選手としてのモデルと、監督としてのモデルがそれぞれいる模様ですので、解説していきます!
ちなみに福田監督のモデル以外の解説は別記事にまとめてあります。興味のある方は下のリンクからどうぞ!
-
【アオアシ】福田達也監督のモデルは誰だ? 選手としてはあの元Jリーガー。監督としては...?
アオアシのもう一人の主人公とも言える(?)エスペリオンユースの監督、福田達也。 海外を渡り歩いてきたその経歴や、異色の指導方法が目を引きますが、モデルとなった人物はいるのか?   ...
続きを見る
福田監督の経歴などのモデルは福田健二選手!
アシトのモデルの時にも紹介した小林先生のブログ記事。
ここに福田監督のモデルについても言及があります。
アオアシの主人公・葦人の出身地、家族構成など、この福田選手の半生に強い影響を受けています
もう一人の主人公、ユース監督福田達也も。名前がすでにそうですもんね
アオアシの、福田達也の育成に対する理念などは、柏の吉田監督や大宮の中村育成部長、また監修の上野さんのそれが反映されていますが、それ以外のキャラ造形、たとえば海外で活躍した経歴などはやはりこの福田健二選手の影響を受けています。
(https://ameblo.jp/yugo-kobayashi0503/entry-12045146233.htmlより)
だそうです。
出身地以外のモデルの答えもここに集約されてしまっているのですが、少し後回しにします。
ということで、どれくらい経歴が一致しているのか、まずは福田達也監督の方。経歴を1巻から洗い出すと
東京国堂館高校
→東京シティ・エスペリオン(J1)
→FCサバデル(リーガエスパニョーラ)
→SCサンルイス(メキシコ2部)
→CAカンポグランデ(パラグアイ2部)
もちろんチーム名などは全部架空のものです。
さらに福田監督の家庭環境の情報として
- 母子家庭であること(4巻の花の回想シーンより)
- 愛媛出身で、小学5年生まで愛媛にいたこと(17巻のアシトの母紀子との会話より)
があります。そもそもこの17巻のシーンで福田監督が挙げた愛媛出身の有名選手に福田健二選手がさらっと入っているんですけどね笑
さて、福田健二選手の経歴です。アシトの時とかぶるポイントがありますが、福田選手のWikipediaより、まず愛媛出身は一緒ですね。
そして、
とあるので、母子家庭であること、そして小学5年生の時に愛媛から千葉に引っ越したことが分かります。
アオアシの福田監督は母親が存命しているのでここの点だけ違いますが、ほぼ一致。
福田健二氏の高校からプロサッカー選手までの経歴は、Wikipediaの情報をまとめると、
習志野高校→名古屋グランパスエイト→FC東京→ベガルタ仙台
→グアラニー(パラグアイ1部)
→パチューカ(メキシコ1部)
→イラプアト(メキシコ2部)
→カステリョン(スペイン2部)
→ヌマンシア(スペイン2部)
→ラス・バルマ(スペイン2部)
→イオニコス(ギリシャ2部)
→愛媛FC→夢想駿其(香港)
だそうです。めちゃくちゃ海外を渡り歩いていますね...
ただ、渡り歩いている国に関しては福田監督のプロフィールと似ているところもありますが完全一致しているわけではなく、本当に参考にしただけのようです。
あと福田健二選手は海外で大怪我をした、というわけではないみたいです(足首の負傷はしたようですが)。
とすると、福田監督の左膝の怪我のモデルは栗林のモデルの記事で触れた比嘉選手っぽいですね。これは管理人の勝手な予想ですけど。
福田監督の育成に対しての考え方は(元)柏の吉田達磨氏や(元)大宮の中村育成部長がモデル
上記の小林先生のブログで
アオアシの、福田達也の育成に対する理念などは、柏の吉田監督や大宮の中村育成部長、また監修の上野さんのそれが反映されていますが、
とあるので、育成理念は吉田達磨氏や中村順氏で確定ですね。
管理人も実は調べるまでこのお二方がどのような人物か知らなかったので、ちょっとまとめてみました。
福田監督のモデル:吉田達磨氏ってどんな人?
吉田達磨氏は柏レイソルでメインにプレーしていた元Jリーガーです。
その後、京都パープルサンガ、モンテディオ山形と来て最後はシンガポールでプレーし、引退しました。
その後、柏レイソルの下部組織のコーチに就任しますが、ここからがすごい。
U-15/U-18のコーチ・監督を経て2010年にはアカデミーダイレクターに就任[2]。この間、アカデミーの全カテゴリーで「自分たちがボールを保持する攻撃的なサッカー」という共通コンセプトを確立し、工藤壮人・武富孝介・酒井宏樹らの若手選手の発掘・育成に力を注いだ[3]。
(Wikipediaより)
工藤選手がいた頃の柏レイソルユースがちょうど今のエスペリオンユースのようだったと管理人は思うのですが、その柏レイソルユースを率いていたのが吉田氏。
福田監督のモデルなんだな、と管理人が感じたのがインタビューで20年後、30年後の柏レイソルの理想像を尋ねられた時のこの言葉。
細かく話せばたくさんあります。
大きく話せば日立台に来てくれるサポーターすべての方々が、レイソルの“サッカー”を見に来る日を作りたい。バルセロナやアーセナルもそうだと思うんですよ。
「これがバルセロナのサッカーだ」というスタイルがあり、ファンはそれを楽しみにしている。
たとえ他のクラブのファンには批判されても、「レイソルのサッカーがこれなんだ」というスタイルを作り上げていきたいという理想は持っています。
福田監督も、エスペリオンをレアル・マドリードやバルセロナに引けを取らないクラブにしたいと1巻で語っていましたね。
ちなみにこのインタビュー記事、引用箇所以外も面白いのでぜひ読んでみてください。
まとめると、吉田氏は、
・下部組織からトップチームまで一つのサッカースタイルで統一する(柏の場合はポゼッションサッカー)
・トップチームの半分以上の選手をユース上がりの選手が占めるのが理想
などの意見を持っていたようで、まさに福田監督のモデル! という人物です。
なお、柏レイソルの下部組織で育成に尽力した後は、柏レイソル、アルビレックス新潟、ヴァンフォーレ甲府の監督をしますが、いずれも成績不振で解任。あまり勝負の方は上手くない...?
この記事を書いている2020年8月現在はシンガポール代表の監督をしているらしいです。
僕がシンガポール協会から求められた大きなミッションは、“若手の育成”と“コーチングメソッドの伝授”です。(https://number.bunshun.jp/articles/-/840115より)
ということで、その育成の手腕を買われて就任したようです。これは将来的にシンガポールから良い選手がドバドバ出てくるかもしれないですね...
福田監督のモデル:中村順氏ってどんな人?
吉田達磨氏と並び、福田監督のモデルだと小林先生のブログで言及されているのが元大宮アルディージャの中村育成部長です。
ただ、こちらに関してはあまりアオアシに関連する情報が出てこず...
18巻まで監修していた上野さんがよく取材していたらしいので、思想が反映されているとは思うのです。ただ、これだ、という情報が出てきませんでした。
中村氏は実はJリーグを経験せず、天理大からドイツに留学し、サッカーの指導者を目指しました。
ここら辺は杏里っぽい感じ。
そしてJリーグの各チームでコーチなどを歴任。
最後は女子日本代表のコーチを勤めました。
こうして調べると、むしろエスペリオンの加瀬育成部長のモデルがこの人でしょうね。名前も「加瀬 順」と「中村 順」で一緒ですし、加瀬さんも女子日本代表のコーチを勤めてた設定ですから。
まとめ
ということで、アオアシ、エスペリオンユースの福田監督のモデルは
・出身地や経歴は福田健二選手
・思想や考え方は(元)柏レイソルユースの監督の吉田達磨氏や、(元)大宮アルディージャユースの中村育成部長
であることが分かりました。
福田監督の育成理念を初めて1巻で知った時は管理人は驚きとともに感心したものですが、アオアシが連載するよりも前にそういうことを唱えた人たちがいたんですね。
人材の基本はやはり育成。吉田氏や中村氏は現在の日本サッカーの礎を築いた人達の一人として尊敬します。
アオアシの方の福田監督の今後の活躍にも期待です! 最近はアシトや阿久津が目立ってきているので...